イチョウ葉エキスとは?
すごいサプリを見つけました!
イチョウ葉エキスって知ってますか?
イチョウ葉エキスは、
イチョウの葉から抽出した成分(イチョウ葉由来フラボノイド配糖体、イチョウ葉由来テルペンラクトン)などを含む、
欧州では医薬品という触れ込みで今話題のサプリメントですね
賢くなってお金儲けしたいです!!
イチョウ葉エキスについて
ほとんどの人が勘違いしているって知っていますか?
物忘れに効く機能性食品なんですよね?
ヨーロッパだとちゃんとした薬として認められているんですよね?
みんなだまされている?
「正常な脳の老化の臨床的、免疫学的、神経心理学的、神経画像学的特徴」1)、
「99mTc-ECD SPECTによる脳血流量分布の正常加齢変化のSPM96を用いた検討」
です
論文のタイトル、要約からわかる通り、
この2つの論文は
「イチョウ葉の効果」についての論文ではなく
「加齢による脳の変化」の論文なのです
つまり、
歳をとったら脳みそが変わるのは誰でもわかります!!
もう1つの論文は取得できなかったので本文中でイチョウ葉エキスに言及しているかわかりませんでしたが、
少なくともイチョウ葉の効果を研究した論文ではありません。
イチョウ葉エキスの本当の効果とは?
こんなの絶対にだまそうとして書いているに決まっています!
一般的にイチョウ葉にどのような効果があると言われているか知っていますか?
Ginkgo biloba is commonly used in the treatment of early-stage Alzheimer’s disease, vascular dementia, peripheral claudication, and tinnitus of vascular origin. Multiple trials investigating the efficacy of ginkgo for treating cerebrovascular disease and dementia have been performed, and systematic reviews suggest the herb can improve the symptoms of dementia. 4)
イチョウ葉は早期のアルツハイマー病、血管性認知症、末梢性跛行、血管性耳鳴りの治療に一般的に使用されていて、しっかりした試験で有効性が確認されているとしています。
あとはよくわかりませんがいろいろ効くんですね
認知障害、認知症
- 36の試験を対象とした2009年のシステマティックレビューでは、臨床的に有意な利益をもたらすという証拠は一貫性がなく信頼性がないと結論した5)
- 8つのRCTを対象とした2013年のメタアナリシスでは、認知パフォーマンスのテストで有意な改善が見られた6)
間欠性跛行
- 合計739人が参加した14の試験を対象としたシステマティックレビューでは、絶対跛行距離(ACD)に有意な結果が得られなかった7)
耳鳴り
- 合計1543人が参加した4の試験を対象としたシステマティックレビューでは、血管性認知症とアルツハイマー型認知症で有意な差が認められたものの、その差はごく小さく臨床上意義があるのかは不明確だった8)
他の著者が2013年までに新しい論文を加えて評価し直したところ、
有意差が出たような状況です。
このように評価が二転三転しているものの、
認知症に関しては効く可能性があると考えられます。
じゃあやっぱり頭が良くなるんですよ!
健康な人における認知機能改善
- 記憶力に関し13のRCT(1132人が参加)、実行機能に関し7のRCT(534人が参加)、注意力に関し8のRCT(910人が参加)をまとめたメタアナリシスでは、それぞれの結果で有意な差が認められなかった9)
まとめ
結局どういう効果があるんですか?
まとめると、
- 一般的に言われている効果はあまりない可能性があるけど
- 認知症には効く可能性がある
- ただ健康な人が賢くなる可能性はほとんどない
ということです
7まで下がって異変を感じ受診してお薬を飲んでも、
7→7→7と現状維持しかできないのが今の医療の限界です
そのため、自覚症状がなかったとしても、
認知症が気になる年代になったら
普段からイチョウ葉エキスを摂取しておいて、
10→9→9→8と少しでも早くから対策をとることには意味があるかもしれないです
お母さんには飲んでもらおうかな…
参考文献
1)アサヒグループ食品, https://www.asahi-gf.co.jp/special/schwabe_ginkgo/about/
2)Maria T Caserta, Normal brain aging clinical, immunological, neuropsychological, and neuroimaging features, Int Rev Neurobiol., 2009, 84, 1-19, doi: 10.1016/S0074-7742(09)00401-2
3)中野 正剛, 99mTc-ECD SPECTによる脳血流量分布の正常加齢変化のSPM96を用いた検討, 日本老年医学会雑誌, 2000, 37(1), 49-55
4)Victor S Sierpina, Ginkgo biloba, Am Fam Physician., 2003, 68(5), 923-6
5)Jacqueline Birks, Ginkgo biloba for cognitive impairment and dementia, Cochrane Database Syst Rev., 2009, (1), CD003120, doi: 10.1002/14651858.CD003120.pub3
6)Natascia Brondino, A Systematic Review and Meta-Analysis of Ginkgo biloba in Neuropsychiatric Disorders: From Ancient Tradition to Modern-Day Medicine, Evid Based Complement Alternat Med., 2013, 2013:915691, doi: 10.1155/2013/915691
7)Saskia P A Nicolaï, Ginkgo biloba for intermittent claudication, Cochrane Database Syst Rev., 2013, 2013, (6), CD006888, doi: 10.1002/14651858.CD006888.pub3
8)Malcolm P Hilton, Ginkgo biloba for tinnitus, Cochrane Database Syst Rev., 2013, (3), CD003852, doi: 10.1002/14651858.CD003852.pub3
9)Keith R Laws, Is Ginkgo biloba a cognitive enhancer in healthy individuals? A meta‐analysis, Hum Psychopharmacol., 2012, 27(6), 527-33, doi: 10.1002/hup.2259
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